JA三重中央会

三重県あぐり(農業)ニュース

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【2011.10.03】
新たな転作作物として期待/稲WCSの生産始まる【JA伊勢】

【伊勢】JA伊勢は9月27日、伊勢市にある水田で同市の農業生産法人㈲伊勢アグリ・トラストや県伊勢志摩地域農業改良普及センター、県畜産研究所などと連携し、初めて稲WCS(ホールクロップサイレージ)の収穫作業を行った。
 同JA管内では水田の転作作物として小麦を栽培してきたが、ここ数年は収量の減少など連作障害の影響がみられた。そこで、代替作物として稲WCS用の飼料用水稲を約90アールで試験的に作付けした。
 当日は飼料用水稲「モミロマン」を収穫。収穫と同時にロール状にされた稲は、同JA北部ライスセンターに運ばれ、サイレージ化するため専用機械によってフィルムでラッピングされた。1日で全ての稲を収穫し、87ロール(1ロール約280キロ)を生産した。
 生産された稲WCSは管内の畜産農家に供給され、畜産農家から耕種農家には堆肥が供給される。堆肥は小麦など連作障害が懸念される作物の土壌改良材として使用される予定で、耕種・畜産農家が連携した循環型農業を目指す。
 稲WCSは、稲の茎葉部分と子葉部分を一緒に収穫して、長期保存できるようにサイレージで発酵させた飼料。有機酸が豊富で家畜に好まれ、安価で良好な飼料として期待されている。
 耕種農家にとっては、田植えから収穫まで栽培体系が通常の稲作と同じで、品種を選ぶことで主食用米と異なる時期に収穫できる利点がある。また、今年度は国の戸別所得補償制度により、10アールあたり最大で8万円が助成される。
 JA経済1課地域振興グループの山本久隆グループ長は「稲WCSは水田で転作ができる貴重な作物。これまでの小麦や大豆と合わせて地域にあった農業を展開していきたい。堆肥で土のメンテナンスも行い、次の世代に引き継いでいける農業を展開していければ」と期待する。

写真=機械で収穫される「モミロマン」とロール状にされた稲