JA三重中央会

三重県あぐり(農業)ニュース

三重県あぐり(農業)ニュース

【2013.11.01】
「かおり野」生産者らが集い、サミット開催【全農みえ】

三重県が育成したイチゴ品種「かおり野」をさらによい品種へと育てていくため、かおり野サミット実行委員会(三重県、JA全農みえ、県園芸振興協会、三重いちごブランド化推進協議会で構成)は29日、30日の両日、県総合文化センターなどで「かおり野サミット」を開いた。
 県内をはじめ東北から沖縄まで全国の生産者、関係者ら約270人が参加。生産・流通・消費・普及・研究の各方面から研究討議を深め、「かおり野」の品質向上と生産振興、認知度向上に向けて意を新たにした。

サミットでは、県農業研究所野菜園芸研究課の森利樹課長が、「『かおり野』開発秘話とイチゴ生産の未来」と題して講演。「『かおり野』は炭疽病抵抗性があり、早生大果で多収を両立する『奇跡のイチゴ』だ」と開発までの18年間を振り返った。
 JA全農みえ園芸特産課の中村厚司課長は、「『かおり野』販売、今でしょ!」と題して講演した。かおり野の販売戦略では、①食味と鮮度重視の生産で消費者の認知度を高める、②生産技術向上による食味・品質の安定で売り場を確保する、③生産者・関係者が一体となり自由な発想でチャレンジして消費拡大をはかる――取り組みの強化が重要とした。「今こそ、しっかりと売り込むとき。生産者と消費者を結ぶ懸け橋となり、『かおり野』を全国に広げていきたい」と意気込みを語った。
 JA伊勢いちご部会の岩﨑稔部会長は、「豊かな香りのイチゴ栽培に取り組んで」と題して講演。岩﨑部会長は「炭疽病に強いのは生産者として安心感がもてる」と話し、大玉でおいしい「かおり野」を出荷するため、摘果や施設への遮光剤塗布などの高温期対策で、品質・収量の安定と信頼される商品づくりに取り組んでいることを紹介した。

また、「みんなでひろげよう『かおり野』のWA!」をテーマに、パネルディスカッションを行った。かおり野プロモーションキャラクターのkeikoさんが「子どもが好むさわやかな味で『かおり野』の指名買いもあり、認知度が高まってきている」と話し、県研究機関担当者が「どの時期に食べてもおいしいと評価されるイチゴをめざし、味のばらつきを平準化する取り組みをすすめる」と話した。パネラーは、「かおり野」をつくりこなす腕と熱い思いを消費者に伝える活動を、各地で生産者・関係者が一体となってすすめ、全国に「かおり野」の輪を広げていくことを確認し合った。

「かおり野」は、イチゴの大敵である炭疽病抵抗性品種として同県が全国に先駆けて育成し、2010年に品種登録された。11月中旬から収穫でき食味もよく、12年度の同県の栽培面積は11ヘクタールとなっている。
 県内外の生産者が栽培に取り組めるよう独自の許諾制度を設け、許諾開始から4年経過後も許諾件数が増加しており、12年度末現在で累計434件(うち県外402件)となっている。